言いづらい退職理由をポジティブに変換しよう！

話の一貫性を大事にする

退職理由を追求された時、相手に好印象を与えるために嘘の理由を答える人もいますが、それはやめておいた方が良いです。取り繕って全く事実と異なる答えを述べると、思わぬ矛盾が出てきて、疑問を持たれるリスクがあるからです。実際のところ、これまで何人もの面接に関わってきた採用担当者は、多くの人が前職に対して不満を抱き、転職に望んでいることを理解しているものです。事実を伝えようとする姿勢は、むしろ誠実な人という印象につながります。もちろん「新しい仕事に挑戦したい」「スキルを身に付けたい」と前向きな理由があり、それを前面に出すだけで採用担当者が納得しているなら、あえて不満に触れて言う必要はありません。しかし、中には「これまでの職場で不満などはありましたか」などと前職を辞めたいと思った理由を知りたがる採用担当者もいるので、その時は正直に述べましょう。
そこで注意したいのが、伝え方です。「会社が悪い」「環境や人が悪い」というニュアンスではなく、ジャッジをしない中立的な視点で事実を伝えることが大切です。全体的にネガティブな話になりそうなら、より短く簡潔に事実を述べるようにしましょう。もし、不満を解消するために何かのアクションや対策を講じたのなら、ぜひ話しましょう。それは「問題解決のために行動できる人」としてプラスに働きます。

前職の不満や愚痴は口にしない

退職理由を追求されて話す中で、前職に対する不満や愚痴を発してしまうのはNGです。フレンドリーな面接の雰囲気に流されて、つい不満や愚痴が出てしまうケースがありますが、それはマイナスな印象につながるため注意しましょう。それを防ぐには、事前に前職に感じたマイナスな感情を書き出し、言ってはいけないワードを自分で決めておくというのも有効な手です。
特に、退職を決めた理由に人間関係が絡む場合は、なるべく人にフォーカスして話さないのが得策です。なぜなら人間同士のトラブルでは、感情が大きく動くため不満や愚痴として言葉に出る可能性が高くなるからです。
人はそれぞれ価値観や感じ方が異なるため、採用担当者も当事者や現場の状況を見ずに、良し悪しの事実を判断することはできません。そのため、人間関係を起因とした退職理由が「周囲と合わせられない」「コミュニケーション不足」として捉えられることは十分にあり得ます。回避するには、「人間関係が上手くいかないことで何を実現できなかったのか」にフォーカスし、人の問題だけにピントを合わせない伝え方を考えることが大事です。

前向きな気持ちや意欲をアピールする

退職理由を追求されて事実を伝えた後には、前向きな気持ちや意欲を付け足すことが重要です。どんな話でも、ポジティブな言葉で締めることができれば、好印象を与えられるものです。
転職先企業に対する前向きな気持ちや意欲を明確にするには、思考を書き出して分析する必要があります。そこでぜひやってほしいのが、自分が望む将来のビジョンを書き出すということ。「転職先でどんな経験・キャリアを積みたいのか」「転職先で何を得たいのか」を挙げてみて、なぜ叶えたいのかという具体的な気持ちを深掘りしましょう。それをきちんと言葉にできれば、真剣な想いが伝わります。
また前職に感じた不満を、改善できなかった失敗談として例に挙げ、何を学び、今後どのように行動していきたいかを語るのも良い手段です。それに併せて、自身が転職先の職場でどう貢献したいのかも考えてみましょう。